JP2000116316A - 冷凍食品の解凍方法及び解凍装置 - Google Patents

冷凍食品の解凍方法及び解凍装置

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JP2000116316A
JP2000116316A JP10307853A JP30785398A JP2000116316A JP 2000116316 A JP2000116316 A JP 2000116316A JP 10307853 A JP10307853 A JP 10307853A JP 30785398 A JP30785398 A JP 30785398A JP 2000116316 A JP2000116316 A JP 2000116316A
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thawing
water
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JP10307853A
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Takeshi Nonaka
豪 野中
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NONAKA IKKYU HANBAISHI JIMUSHO
NONAKA IKKYU HANBAISHI JIMUSHO KK
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NONAKA IKKYU HANBAISHI JIMUSHO
NONAKA IKKYU HANBAISHI JIMUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置を大型化することなく解凍時間を短縮で
きるとともに、衛生上の問題が生じることがない、冷凍
食品の解凍方法及び解凍装置を提供する。 【課題手段】 被解凍物2を載置できるとともに底部に
通水孔9を備える解凍容器3a,3b,3c,3d,3
eを箱体4に収納するとともに、解凍容器の上方に設け
た散水部5から解凍容器に載置した被解凍物に水を散水
して上記被解凍物の解凍を行う従来の解凍方法におい
て、上記通水孔から流下する水を回収するとともにポン
プ7により散水部に送って水を循環させる一方、上記通
水孔から流下する水に上記箱体の外から導入した外気を
接触させて循環する水の温度調節を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、冷凍食品の解凍
方法及び解凍装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、魚や肉等は、冷凍状態で保存、搬
送されることが多い。これらの冷凍食品は冷凍ガス等を
用いて、零下数10℃から数百℃の極低温で凍結され
る。一方、これら冷凍食品は、販売・加工あるいは食さ
れる直前に解凍される。通常、エンドユーザーあるいは
小売店で解凍されることが多い。
【0003】上記冷凍食品を解凍するには、室温で放置
して自然解凍させることが考えられるが、解凍時間が極
めて長くなり、また、肉汁等が浸出して食味を低下させ
る。このため、水道水等を用いて流水中で解凍すること
が多い。ところが、多量の水を要するため、水道水を蛇
口から放出した状態で解凍を行うと、水道料金が極めて
高くなる。
【0004】上記問題を解決するため、たとえば、実公
昭61−792号公報や実公平4−46558号公報に
記載されているもののように、水道水を冷凍食品に散布
する方法が広く行われている。これら解凍装置において
は、水道料金を低減させるため、使用する水を装置内で
循環させて解凍を行うように構成している。
【0005】実公昭61−792号公報に記載されてい
る解凍装置は、底部に散水孔を設けた散水槽と簀の子状
の底部を備える解凍容器とを、解凍箱体内で垂直方向に
交互に配列するとともに、水を最上段の散水容器から下
方の解凍容器及び散水槽に順次流下するように構成して
いる。流下した水は、箱体下方に設けられた貯水槽に回
収されるとともに、ポンプによって最上段の散水槽に供
給され、水を循環しながら解凍を行えるように構成して
いる。
【0006】上記公報に記載されている解凍装置におい
ては、最上段の解凍容器内の被解凍物を解凍した水が、
下方の解凍容器内の被解凍物に散水されて解凍を行うよ
うに構成している。ところが、下方の解凍容器に流下す
るにしたがって水の温度は低下するため、上方の解凍容
器に収納した被解凍物と下方の解凍容器に収納した被解
凍物との間の解凍度合いが異なってしまう。このため、
上方の解凍容器と下方の解凍容器とを入替えたり、上方
の解凍容器中の被解凍物から順に取り出したりする必要
があった。したがって、作業に手間が係るとともに解凍
装置の運転効率も低下するといった問題があった。
【0007】実公平4−46558号公報に記載されて
いる発明は、上記問題を解決するために考案されたもの
であって、上下方向に配列された各解凍容器にポンプか
ら送られる水を分岐して供給するとともに、各解凍容器
から流下する水を貯水槽に直接回収して循環するように
構成したものである。
【0008】上記公報に記載されている解凍装置では、
各解凍容器に同一の温度の水を散水することができるた
め、上下の解凍容器中の被解凍物をほぼ均一に解凍する
ことができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】実公平4−46558
号公報に記載されている解凍装置においては、各解凍容
器に収納された被解凍物の解凍時間を均一化するために
各解凍容器に同量の水を分岐して供給して散水するよう
に構成している。このため、従来と同様の出力を有する
ポンプを使用すると各解凍容器に散水される水量が低下
し、熱交換量が小さくなって解凍時間が非常に長くな
る。
【0010】一方、各解凍容器に従来と同様の水量を散
水するには、解凍容器の数に比例してポンプの出力を高
めなければならない。すなわち、2段の解凍容器を設置
する場合には2倍、3段の解凍容器を設置するには3倍
の出力を備えるポンプが必要となるが、コスト及び装置
の大きさ等からこのような大きな出力のポンプを採用す
ることは不可能である。
【0011】また、水を装置内で循環させて使用してい
るため、循環する水全体の温度も使用時間とともに低下
し、長時間使用すると、解凍時間が増加する。
【0012】さらに、従来の解凍装置においては、回収
した水を繰り返し循環させるように構成しているため、
被解凍物から浸出した肉汁等が混ざった水が繰り返し散
水されることになる。このため、長時間使用すると、循
環水が濃縮され、被解凍物の食味に悪影響を与えたり、
衛生上の問題が生じる。
【0013】本願発明は、上述の事情のもとで考え出さ
れたものであって、上記従来の問題を解決し、装置を大
型化することなく解凍時間を短縮できるとともに、衛生
上の問題が生じることがない、冷凍食品の解凍方法及び
解凍装置を提供することをその課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願発明では、以下に述べる技術的手段を講じてい
る。
【0015】本願発明に係る解凍方法は、被解凍物を載
置できるとともに底部に通水孔を備える解凍容器を箱体
に収納するとともに、解凍容器の上方に設けた散水部か
ら解凍容器に載置した被解凍物に水を散水して上記被解
凍物の解凍を行う従来の解凍方法に容易に適用できる。
【0016】解凍装置においては、散水された水の熱が
被解凍物に奪われることにより、水温が低下する。被解
凍物の凍結温度によっては、摂氏0℃近くまで低下する
ことが考えられる。このため、水を循環させて使用する
と、解凍時間が経過するにつれて被解凍物と散水される
水との間の温度差が小さくなって熱交換量が減少し、解
凍効率が低下して解凍に要する時間が増加することにな
る。
【0017】本願発明では、上記通水孔から流下する水
を回収するとともにポンプにより散水部に送って水を循
環させる一方、上記通水孔から流下する水に上記箱体の
外から導入した外気を接触させて循環する水の温度調節
を行う。
【0018】通常、解凍装置は調理室等に設置される。
したがって、周囲の気温は解凍装置内を循環する水に比
べて高温である。したがって、解凍装置内を循環する水
に解凍装置の周囲の空気を接触させることにより、循環
水の温度を上昇させることができる。
【0019】また、解凍容器の通水孔から流下する水
は、シャワー状になっているため、導入した外気と効率
よく熱交換させることができる。
【0020】一方、循環水を直接加熱する加熱装置等を
必要としないため、装置を簡単に構成できるとともに製
造コストを低減させることができる。
【0021】しかも、循環水の温度が室温以上に上昇す
ることはないため、循環する水の温度が自動的に調節さ
れることになる。このため、被解凍物が熱で傷む恐れも
ない。
【0022】気流を生じさせる手段として、箱体内に外
気を取り入れる吸気ファンあるいは箱体内の空気を排出
する排気ファンを採用できる。
【0023】本願の請求項2に記載した発明は、複数の
解凍容器を上下方向に配置し、上方の解凍容器の通水孔
から流下する水を下方の解凍容器に載置された被解凍物
に散水して解凍するとともに、最下段の解凍容器の通水
孔から流下する水を回収するように構成したものであ
る。
【0024】複数の解凍容器を上下方向に配置して、各
解凍容器から流下する水によって下段の解凍を行うよう
に構成すると、下方の解凍容器で散水される水ほど温度
が低下するため、従来の装置では、均一な解凍を行うこ
とができなかった。
【0025】本願発明では、各解凍容器の通水孔から流
下する水の温度を高めることができるため、解凍効率が
格段に向上するとともに、各解凍容器の被解凍物を均一
に解凍することが可能となる。
【0026】各解凍容器の通水孔から流下する水に作用
させる外気は、各解凍容器の間に形成される隙間ごとに
流動するように構成することもできるし、請求項3に記
載した発明のように、各解凍容器の通水孔等を介して、
最下段の解凍容器の下方から最上段の解凍容器の上方に
向けて流動させることもできる。
【0027】特に、請求項3に記載した発明によると、
水温の最も低い最下段の解凍容器から流下する水に最も
温度の高い外気を作用させることができる。しかも、上
段に流動するに従って作用する外気の温度が低下して熱
交換量が低下する一方、流下する水の水温が高くなるた
め、各解凍容器に散水される水の温度が自動的に均一化
されるという効果も期待できる。
【0028】このため、各解凍容器内の被解凍物を均一
に解凍することが可能となり、解凍効率が格段に高まる
のみならず、解凍時間を大幅に短縮することができる。
また、各解凍容器を入れ換えたりする必要がなくなるた
め、作業効率も高まる。
【0029】しかも、各解凍容器に設けた通水孔を利用
して外気を流動させるため、外気と流下する水との間の
熱交換を効率よく行うことができる。また、解凍容器等
に特別な加工を施す必要もない。
【0030】本願の請求項4に記載した発明は、循環す
る水の一部を入れ換えながら解凍を行うものである。装
置の作動中に循環水の入れ換えを行うことができるた
め、循環水の汚れを防止し、衛生性を高めることができ
る。入れ換える水の量は、バルブ等で調整できるように
構成するのが望ましい。
【0031】また、請求項5に記載した発明のように、
解凍工程の最終段階で、水道管から供給される新鮮な水
を被解凍物に散布するように構成することにより、被解
凍物表面及び解凍容器中の循環水が洗い流され、被解凍
物の衛生性が格段に高まる。
【0032】請求項6に記載した発明は、被解凍物を載
置できるとともに底部に通水孔を備える複数の解凍容器
と、これら解凍容器を上下方向に配列して出し入れ可能
に収納できる箱体と、上記箱体の上部から最上段の解凍
容器に水を散水する散水部と、最下段の通水孔から流下
した水を回収するとともに貯溜する貯水槽と、この貯水
槽の水を上記散水部へ供給するポンプ及び配管を備える
冷凍食品の解凍装置に関する発明であって、箱体内に外
気を導入する外気導入口と、箱体内の空気を排出する排
気口と、この外気導入口から外気を取り入れて箱体内を
流動させるとともに、上記排気口から排気させるファン
とを備え、流動する外気を各解凍容器の通水孔から流下
する水と接触させるように構成したものである。
【0033】上記解凍容器の形態、寸法、素材及び数
は、特に限定されることはなく、被解凍物に応じて設定
できる。また、通水孔の形状、数も限定されることはな
く、少なくとも散水された水が解凍容器内に滞留するこ
となく下方へ流下できればよい。また、解凍容器の底部
に凹凸等を形成するとともに、被解凍物の下方からも通
水孔を介して水を流下させるように構成するのが好まし
い。また、上記箱体の形態、素材も特に限定されること
はなく、散水されあるいは流下する水が漏れ出ないよう
に形成すればよい。
【0034】上記外気導入口及び排気口は、この間を流
動する外気が各解凍容器から流下する水と接触できるよ
うに配置される。
【0035】上記外気導入口及び排気孔を箱体の各解凍
容器の上下方向中間位置に設けて、外気を横方向へ流す
ように構成することもできる。また、外気導入口を最下
段の解凍容器の下方に設ける一方、上記箱体の上部に排
気口を設けて外気を箱体の上方向へ向けて流動させるこ
ともできる。
【0036】請求項7に記載した発明のように、外気導
入口を最下段の解凍容器の下方に設ける一方、排気口を
最上段の解凍容器の上方に設けるとともに、上記排気口
から箱体内の空気を排気する排気ファンを設けて構成す
ることができる。
【0037】また、請求項8に記載した発明のように、
外気導入口を最下段の解凍容器の下方に設ける一方、排
気口を最上段の解凍容器の上方に設けるとともに、上記
外気導入口から外気を箱体内に導入する吸気ファンを設
けて構成することができる。
【0038】請求項9に記載した発明は、装置の作動中
に、循環水の一部を水道管から供給される水と入れ換え
る水入換え手段を設けたものである。
【0039】上記水入れ換え手段は、たとえば、上記貯
溜槽の通常の貯水量の高さの部分に排水口を設け、水位
がこの高さをこえた場合に排水されるように構成すると
ともに、水の循環経路に水道配管をバルブ等を介して接
続し、所定の流量で水道水を循環経路に注入できるよう
に構成すればよい。
【0040】上記水入れ換え手段を設けることにより、
循環水を一定時間ごとに入れ換えたのと同様の効果を得
ることができる。このため、衛生性が格段に高くなる。
【0041】本願の請求項10に記載した発明は、上記
外気導入口又は吸気ファンの近傍に、導入する外気を加
熱できる加熱手段を設けたものである。大型の解凍装置
を構成する場合、水温の低下を防止して解凍効率を高め
ることができる。
【0042】上記加熱手段は、特に限定されることはな
く、箱体内に流入する外気の温度を高めることができる
ものであればよい。循環する水を直接加熱するものでな
いため、加熱手段を容易に構成することができる。ま
た、上記加熱手段として、冷凍装置の排熱のための熱交
換器等を容易に利用できる。
【0043】たとえば、請求項11に記載した発明のよ
うに、箱体を食品の冷凍保存装置と一体的あるいは隣接
させて設けるとともに、上記冷凍保存装置の熱交換器を
通過した外気を上記外気取り入れ口から箱体内に導入す
るように構成することができる。
【0044】冷凍保存装置等から出る排熱を利用できる
ため、コストをほとんど増加させることなく解凍装置の
効率を高めることができる。また、装置を設置する室内
の温度上昇を防止できる効果も期待できる。
【0045】本願の請求項12に記載した発明は、外気
導入口又は吸気ファンの近傍に空気フィルターを設けた
ものである。塵芥等が装置内に流入するのを防止できる
ため、衛生性を高めることができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を図に基
づいて具体的に説明する。
【0047】図1に示すように、解凍装置1は、被解凍
物2を載置した解凍容器3a,3b,3c,3d,3e
と、これらの解凍容器3a,3b,3c,3d,3eを
上下方向に配列して出し入れ可能に収納できる箱体4
と、上記箱体4の上部から最上段の解凍容器3aに水を
散水する散水部5と、上記被解凍物に散水された水を回
収するとともに貯溜する貯水槽6と、この貯水槽6の水
を上記散水部5へ供給するポンプ7及び配管8を備えて
構成される。
【0048】上記解凍容器3a,3b,3c,3d,3
eは皿状に形成されており、底部に散水した水が流下で
きる多数の通水孔9が形成されている。これら解凍容器
は、上記箱体4の側壁内側に接合されたレール状の係止
片10に係止されることにより、上記箱体4内に上下方
向に配列した状態で出し入れ可能に収納される。
【0049】本実施の形態では、上記通水孔9を介して
外気を流動させるため、循環させられる水が各解凍容器
に滞留することなく下方に流下させることができるとと
もに、外気を上方にむけて流動させることができる程度
に、上記通気孔9の大きさ及び数が設定されている。
【0050】上記箱体4は、散水した水が外部に漏れで
ないようにステンレス等の板材で方形筒状に形成されて
いる。箱体4の下方には、散水した水を回収して貯溜す
る貯水槽6が一体的に形成されている。
【0051】また、上記箱体4の最下段の解凍容器3e
の下方側壁には、外気を導入できるとともに、流下する
水が漏れでない外気導入口13が設けられている。本実
施の形態では、帯状に延びる複数の開口部14を、箱体
の側壁部を内側へ向けて一部打ち抜いて曲折させること
により形成している。上記開口部14が箱体4の内側に
おいて下向きに形成されているため、流下する水滴等が
外部に漏れ出ることはない。上記外気導入口13は、箱
体4の左右側壁部及び後壁部にそれぞれ形成されてい
る。
【0052】一方、上記箱体4の上方には、箱体内の空
気を排出する排気口15が形成されている。上記排気口
15には、モータ16で駆動される排気ファン17が設
けられており、箱体4内の空気を排出すると同時に、上
記外気導入口13から外気を導入して、箱体内を流動さ
せることができるように構成されている。
【0053】上記貯水槽6の側部に、上記貯水槽6に貯
溜された水を上記散水部5へ送るポンプ7が設けられる
とともに、上記ポンプ7から上記散水部5へ水を供給す
る配管8が設けられている。
【0054】上記配管8の中間部には、バルブ19が設
けられるとともに、このバルブ19の下流側に、水道管
につながる水道水供給配管20が接続されいる。上記水
道水供給配管20には、流量を調節できるバルブ21が
設けられており、所望の流量の水道水を供給できるよう
に構成されている。
【0055】上記貯水槽6の底部から所定高さの位置
に、排水口22が設けられるとともに、下方に向けて排
水管18が接続されている。貯水槽6に貯溜される水の
貯水高さが上記排水口22の位置より高くなると、その
分、貯溜された水が排水されるように構成されている。
これにより、一定量の水量を上記貯水槽6に貯溜するこ
とができる。
【0056】本実施の形態に係る散水部5は、円筒状の
直管状散水口を備え、大量の水を被解凍物2へ集中的に
散水できるように構成されている。
【0057】解凍装置を作動させると、ポンプ7によっ
て上記貯溜槽6から上記散水部5へ水が循環供給され
る。散水部5から散水された水は、被解凍物2の表面を
伝って解凍容器3aの底部へ流れ、通水孔9から下方の
解凍容器3b向けて流下する。
【0058】水は、上方の解凍容器から多数の散水孔9
を介して流下するため、シャワー状になって下方の解凍
容器に流下する。
【0059】一方、上記排気ファン17を作動させる
と、外気が上記外気導入口13から箱体4内に入り、上
記通水孔9を介して上方へ流動させられる。
【0060】このため、解凍容器3a〜3eから流下す
る水と、外気とが効率よく熱交換させられ、各解凍容器
における被解凍物2に散水される水の温度を上昇させ
る。これにより、流下する水と被解凍物との熱交換量が
増大し、解凍時間を大幅に短縮することが可能となる。
【0061】また、本実施の形態では、下方の解凍容器
から流下する水ほど温度の高い外気に接触させられるた
め、各解凍容器3a〜3eに散水される水の水温を均一
化することが可能となる。この結果、各解凍容器3a〜
3eの解凍時間を均一化することが可能となり、作業の
効率を大幅に高めることができる。
【0062】しかも、循環する水の水温は外気温度以上
に上昇することがないため、被解凍物2が熱で痛む恐れ
もない。また、水を加熱するための装置等を用いる必要
がないため、簡単に装置を構成できる。
【0063】さらに、本実施の形態では、解凍装置1の
運転中に上記バルブ21を開けることにより、循環水の
一部を新鮮な水道水と入れ換えながら解凍作業を行うこ
とができる。余分な水は、上記排水口22から排出さ
れ、一定量の水が装置内を循環させられる。したがっ
て、被解凍物2から滲み出た肉汁等が濃縮される恐れは
なく、衛生性が極めて高い。
【0064】また、解凍作業の最終工程で、ポンプ側の
バルブ19を閉めるとともに、上記バルブ21を開ける
ことにより、被解凍物2に新鮮な水道水のみを散水する
ことができる。これにより、被解凍物2及び解凍容器3
a〜3eから循環水を洗い流すことも可能となり、衛生
性がさらに向上する。
【0065】図2に、本願発明の第2の実施の形態を示
す。
【0066】図2に示す解凍装置1bは、外気を各解凍
容器3a,3b,3c,3dの通水孔9を介して流動さ
せるのみならず、各解凍容器3a〜3dの側部に、別途
通気部26a,26b,26c,26dを設けて外気を
流動させるように構成したものである。
【0067】上記通気部26a,26b,26c,26
dは、箱体4の左右側部において各段について交互に形
成されており、箱体内で外気が横方向に流動して、各解
凍容器から流下する水と接触させられる。このため、大
量の水を流下することも可能となり、解凍速度を高める
こともできる。
【0068】また、本実施の形態では、箱体4の上部に
水道管から供給される水を散水する散水部25を別途設
け、循環水と新鮮な水道水とを独立して散水できるよう
に構成している。これにより、大量の水を被解凍物に散
水できる。
【0069】図3に、本願発明の第3の実施の形態を示
す。
【0070】図3に示す解凍装置1cは、各解凍容器3
a,3b,3c,3dの上下中間部の各隙間に対応する
箱体4の側壁部に、外気導入口26a、26b,26
c,26dを設け、各解凍容器から流下する水に新鮮な
外気を直接接触させるように構成したものである。
【0071】各解凍容器から流下する水に高い温度の外
気を接触させることができるため、解凍効率を向上させ
ることができる。
【0072】また、散水部5にシャワー状の散水口5a
を採用し、解凍容器の広い面積に均等に散水できるよう
に構成している。
【0073】図4に、本願発明の第4の実施の形態を示
す。
【0074】図4に示す解凍装置1dは、箱体4の各解
凍容器3a〜3eの間の隙間に対応する側壁部に外気導
入口27a、27b,27c,27d,27eをそれぞ
れ設けるととに、排気口28a、28b,28c,28
d,28eをそれぞれ設けている。上記排気孔は、上方
に向かう排気管29に接続されており、箱体4の上部に
設けた排気ファン30につながっている。上記排気フア
ン30を作動させることにより、各解凍容器から流下す
る水に大量の外気を接触させることが可能となる。ま
た、解凍容器の段数に関係なく、流下する水温を高める
ことができる。このため、多数の解凍容器を備える大型
の解凍装置に適用することもできる。
【0075】図5に、本願発明の第5の実施の形態を示
す。
【0076】図5に示す解凍装置1eは、最下段の解凍
容器3dの下方に外気導入口31を設けるとともに、こ
の外気導入口31に外気を送り込む吸気ファン32を設
けたものである。上記箱体4の最上部には、排気口33
が設けられており、上述した実施の形態と同様の効果を
期待することができる。
【0077】また、上記吸気ファン32の吸気口34に
は、エアフィルター35が設けられており、箱体4内に
塵芥等が入り込まないように構成している。
【0078】図6に、本願発明の第6の実施の形態の形
態を示す。
【0079】この図に示す解凍装置1fは、冷凍装置4
0の排熱を利用することにより解凍効率をさらに高めた
ものである。
【0080】被解凍物2は、通常冷凍装置40で保存さ
れる。したがって、ほとんどのユーザーでは、解凍装置
1fと冷凍装置40とを一対として配置している。しか
も、冷凍装置40の背後には、コンプレッサー41で圧
縮された冷媒から熱を放出する凝縮器42(放熱フィ
ン)が冷凍装置40の外側に設けられている。この凝縮
器42から排出される熱を管路43を介して外気導入口
44まで導いて、各解凍容器3a〜3dから流下する水
に作用させるように構成している。
【0081】冷凍装置40の排熱を利用することによ
り、導入される外気の温度が高まり熱交換量が大幅に増
加する。しかも、冷凍装置40からの排熱を利用してい
るため、解凍装置の製造コストをほとんど増加させるこ
ともなく効率を高めることができる。また、冷凍装置4
0から排出される熱が減少するため、冷凍装置を設置す
る室内の気温が上昇することもなく、空調設備に要する
エネルギも減少する。
【0082】本願発明は、上述の実施の形態に限定され
ることはない。実施の形態では、4段〜5段の解凍容器
3a、3b,3c,3d,3eを備える解凍装置に本願
発明を適用したが、解凍容器の数は限定されるたことは
なく、1段から3段、あるいは6段以上の解凍容器を備
える解凍装置に適用することができる。
【0083】また、排気ファン及び吸気ファンの台数も
限定されることはなく、箱体や解凍容器の大きさ等に対
応して複数のファンを採用できる。
【0084】散水部の形状も限定されることはなく、円
筒状の直管散水部、シャワー状の散水部等種々の形態の
散水部を採用することができる。
【0085】また、第6の実施の形態では、解凍装置1
fと冷凍装置40とを別個に形成したが、一体的に形成
することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る第1の実施の形態の解凍装置の
構造を示す断面図である。
【図2】本願発明に係る第2の実施の形態の解凍装置の
構造を示す断面図である。
【図3】本願発明に係る第3の実施の形態の解凍装置の
構造を示す断面図である。
【図4】本願発明に係る第4の実施の形態の解凍装置の
構造を示す断面図である。
【図5】本願発明に係る第5の実施の形態の解凍装置の
構造を示す断面図である。
【図6】本願発明に係る第6の実施の形態の解凍装置の
構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 解凍装置 2 被解凍物 3a 解凍容器 3b 解凍容器 3c 解凍容器 3d 解凍容器 3e 解凍容器 4 箱体 5 散水部 6 貯水槽 7 ポンプ 8 配管 9 通水孔 13 外気導入口 15 排気口 17 排気ファン

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被解凍物を載置できるとともに底部に通
    水孔を備える解凍容器を箱体に収納するとともに、解凍
    容器の上方に設けた散水部から解凍容器に載置した被解
    凍物に水を散水して上記被解凍物の解凍を行う解凍方法
    において、 上記通水孔から流下する水を回収するとともにポンプに
    より散水部に送って水を循環させる一方、 上記通水孔から流下する水に上記箱体の外から導入した
    外気を接触させて循環する水の温度調節を行うことを特
    徴とする、冷凍食品の解凍方法。
  2. 【請求項2】 複数の解凍容器を上下方向に配置し、上
    方の解凍容器の通水孔から流下する水を下方の解凍容器
    に載置された被解凍物に散水して解凍するとともに、最
    下段の解凍容器の通水孔から流下する水を回収して循環
    させる、請求項1に記載の冷凍食品の解凍方法。
  3. 【請求項3】 各解凍容器の通水孔を介して、最下段の
    解凍容器の下方から最上段の解凍容器の上方に向けて外
    気を流動させる、請求項2又は請求項3のいずれかに記
    載の冷凍食品の解凍方法。
  4. 【請求項4】 循環する水の一部を入れ換えながら解凍
    を行う、請求項1から請求項3のいずれかに記載の冷凍
    食品の解凍方法。
  5. 【請求項5】 解凍工程の最終段階で、水道管から供給
    される新鮮な水を被解凍物に散水する、請求項1から請
    求項4のいずれかに記載の冷凍食品の解凍方法。
  6. 【請求項6】 被解凍物を載置できるとともに底部に通
    水孔を備える複数の解凍容器と、これら解凍容器を上下
    方向に配列して出し入れ可能に収納できる箱体と、上記
    箱体の上部から最上段の解凍容器に水を散水する散水部
    と、最下段の通水孔から流下した水を回収するとともに
    貯溜する貯水槽と、この貯水槽の水を上記散水部へ供給
    するポンプ及び配管を備える冷凍食品の解凍装置におい
    て、 箱体内に外気を導入する外気導入口と、 箱体内の空気を排出する排気口と、 上記外気導入口から外気を取り入れて箱体内を流動させ
    るとともに、上記排気口から排気させるファンとを備
    え、 流動する外気を各解凍容器の通水孔から流下する水と接
    触させるように構成した、冷凍食品の解凍装置。
  7. 【請求項7】 外気導入口を最下段の解凍容器の下方に
    設ける一方、排気口を最上段の解凍容器の上方に設ける
    とともに、上記排気口から箱体内の空気を排気する排気
    ファンを設けた、請求項6に記載の冷凍食品の解凍装
    置。
  8. 【請求項8】 外気導入口を最下段の解凍容器の下方に
    設ける一方、排気口を最上段の解凍容器の上方に設ける
    とともに、上記外気導入口から外気を箱体内に導入する
    吸気ファンを設けた、請求項6に記載の冷凍食品の解凍
    装置。
  9. 【請求項9】 装置の作動中に、循環水の一部を水道管
    から供給される水と入れ換える水入換え手段を設けた、
    請求項6又は請求項8のいずれかに記載の解凍装置。
  10. 【請求項10】 上記外気導入口又は吸気ファンの近傍
    に、導入する外気の温度を調節する吸気温度調節手段を
    設けた、請求項6から請求項9に記載の解凍装置。
  11. 【請求項11】 箱体を食品の冷凍保存装置と一体的あ
    るいは隣接させて設けるとともに、上記冷凍保存装置の
    熱交換器を通過した外気を上記外気導入口から箱体内に
    導入するように構成した、請求項6から請求項10のい
    ずれかに記載の冷凍食品の解凍装置。
  12. 【請求項12】 外気導入口又は吸気ファンの近傍に空
    気フィルターを設けた、請求項6から請求項11のいず
    れかに記載の解凍装置。
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