JP2000091212A - 基板被膜の端縁部除去方法及びその装置 - Google Patents

基板被膜の端縁部除去方法及びその装置

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JP2000091212A
JP2000091212A JP26113398A JP26113398A JP2000091212A JP 2000091212 A JP2000091212 A JP 2000091212A JP 26113398 A JP26113398 A JP 26113398A JP 26113398 A JP26113398 A JP 26113398A JP 2000091212 A JP2000091212 A JP 2000091212A
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edge
coating
processing liquid
film
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JP26113398A
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English (en)
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Yoshihisa Yamada
芳久 山田
Tetsuro Yamashita
哲朗 山下
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下方から供給した処理液を基板の端縁部表面
に回り込ませることにより、簡単な工程でオリフラ部の
被膜を除去することができ、かつほぼ一定の除去幅で被
膜を除去することができる。 【解決手段】 基板Wの表面に形成された塗布被膜Fの
うち、基板Wの端縁部表面の被膜を除去する基板被膜の
端縁部除去方法において、基板Wの回転を低速にした状
態で、基板Wの下方から裏面に向けて処理液LQを供給
して処理液LQを基板Wの端縁部表面に回り込ませる。
これによりオリフラ部においても端縁から除去幅Dで被
膜Fを除去することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板、液晶
表示器のガラス基板、フォトマスク用のガラス基板、光
ディスク用の基板等(以下、単に基板と称する)の表面
に形成された塗布被膜のうち端縁部表面の被膜を除去す
る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】基板を回転させることにより塗布液を表
面全体に塗り拡げて塗布被膜を形成するスピンコーティ
ング法では、塗布液が基板の裏面に回り込むため、元々
裏面に付着していたパーティクルとともにそれを除去す
る裏面洗浄処理(バックリンス処理とも呼ばれる)と、
剥がれによるパーティクルの発生を抑制するために塗布
被膜のうち端縁部表面のみを除去する端縁部除去処理
(エッジリンス処理とも呼ばれる)が一般的に行われて
いる。
【0003】この端縁部除去処理は、一般的に以下に説
明するような方法で実施されている。
【0004】『処理液による方法』(EBR(Edge Bead Re
mover)とも呼ばれる)は、基板の端縁部表面にノズルを
移動し、ノズルから処理液を供給して端縁部の塗布被膜
だけを溶解除去するものである。
【0005】『露光による方法』(エッジ露光とも呼ば
れる)は、塗布被膜がフォトレジスト被膜などの感光性
である場合にのみ利用され、エッジ露光ユニットを用い
て基板の端縁部を露光した後、現像を行うことによって
端縁部の塗布被膜を除去するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来例の場合には、次のような問題がある。すなわ
ち、『処理液による方法』では半導体基板に形成されて
いるオリエンテーションフラット(以下、オリフラと称
する)部分の処理が困難であるという問題がある。例え
ば、除去幅を2mmとして端縁部除去処理を行った場
合、オリフラ部には処理液が触れないためこの部分の被
膜を除去することはできない。このオリフラ部の被膜を
除去するためには、例えば、6インチ径の半導体基板の
場合で3.5mm以上の除去幅が必要になるが、半導体
ウエハの中心部に残る被膜の面積が小さくなるため一枚
の半導体基板から採取できるチップ数が減少してしま
う。また、この方法による処理では、基板から見た処理
液が円を描くためオリフラ部とそれ以外の部分の除去幅
を一定にすることができない。
【0007】また、『露光による方法』では、一定の幅
で被膜を除去することができる一方、エッジ露光ユニッ
トが必要になるとともに工程数が増えるためスループッ
トが低下する。また、除去対象の塗布被膜が非感光性の
場合には、その上に感光性被膜を形成した後に、露光・
現像・エッチングを行って端縁部の塗布被膜を除去する
必要があって工程が複雑になる。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、下方から供給した処理液を基板の端縁
部表面に回り込ませることにより、簡単な工程でオリフ
ラ部の被膜を除去することができ、かつほぼ一定の除去
幅で被膜を除去することができる基板被膜の端縁部除去
方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の方法発明は、基板の表面に形成さ
れた塗布被膜のうち、基板の端縁部表面の被膜を除去す
る基板被膜の端縁部除去方法において、基板の回転を低
速にした状態で、基板の下方から裏面に向けて処理液を
供給し、処理液を基板の端縁部表面に回り込ませるよう
にしたことを特徴とするものである。
【0010】なお、処理液が基板の表面に回り込みやす
いように、バックリンス処理時に比較して処理液の流量
はやや多めに設定し、その供給方向を回転中心側から円
周側に斜め上方に向けることが好ましい。
【0011】また、請求項2に記載の方法発明は、請求
項1に記載の基板被膜の端縁部除去方法において、前記
処理液としてメタノール、エタノール、IPA(イソプ
ロピルアルコール)のいずれか一つを用いるようにした
ことを特徴とするものである。
【0012】また、請求項3に記載の方法発明は、請求
項1に記載の基板被膜の端縁部除去方法において、前記
処理液としてメタノール、エタノール、IPA(イソプ
ロピルアルコール)のいずれか一つとNMP(N-メチル
-2- ピロリドン)を混合した混合溶液を用いるようにし
たことを特徴とするものである。
【0013】また、請求項4に記載の方法発明は、請求
項1に記載の基板被膜の端縁部除去方法において、前記
処理液としてメタノール、エタノール、IPA(イソプ
ロピルアルコール)のいずれか一つとNMP(N-メチル
-2- ピロリドン)を混合した混合溶液を用いて処理した
後に、メタノール、エタノール、IPA(イソプロピル
アルコール)のいずれか一つを処理液として用いて処理
するようにしたことを特徴とするものである。
【0014】また、請求項5に記載の方法発明は、請求
項1ないし4に記載の基板被膜の端縁部除去方法におい
て、前記処理を、基板の表面に塗布被膜を形成する塗布
処理に引き続いて実施するようにしたことを特徴とする
ものである。
【0015】また、請求項6に記載の装置発明は、基板
の表面に形成された塗布被膜のうち、基板の端縁部表面
の被膜を除去する基板被膜の端縁部除去装置において、
基板を回転自在に支持する回転支持手段と、基板の下方
から裏面に向けて処理液を供給する処理液供給手段と、
前記回転支持手段により基板の回転を低速にした状態
で、前記処理液供給手段から処理液を供給して前記基板
の端縁部表面に処理液を回り込ませるように制御する制
御手段と、を備えていることを特徴とするものである。
【0016】
【作用】請求項1に記載の発明の作用は次のとおりであ
る。基板が低速回転された状態で、その裏面に向けて下
方から供給された処理液は、弱い遠心力によって外周方
向に裏面を伝って移動し、その端縁部裏面において上方
に向かう。このとき表面張力が作用して処理液が基板の
端縁部表面に一旦回り込むため、半導体基板のオリフラ
部にも処理液が回り込み被膜を除去することができる。
【0017】また、請求項2に記載の発明によれば、メ
タノール、エタノール、IPAのいずれか一つを処理液
として用いることにより、基板の端縁部表面に処理液が
回り込みやすくなる。
【0018】また、請求項3に記載の発明によれば、ア
ルコール系溶剤を溶媒として使用している塗布被膜に対
して同様のアルコール系溶剤を処理液として使用する
と、被膜への浸透力が強過ぎて被膜の除去端部分が盛り
上がる現象が生じる。このように被膜が盛り上がると、
特に、シリカ系被膜形成材や強誘電体材料からなる被膜
ではその後の高温熱処理プロセスを行うため、この工程
で盛り上がり部分が剥がれてパーティクルを発生する原
因となる。そこでNMPを混合した混合溶液を用いるこ
とにより、被膜への浸透が抑制されて被膜の盛り上がり
を防止することができる。
【0019】また、請求項4に記載の発明によれば、ア
ルコール系溶剤とNMPの混合溶液により処理すると、
被膜の盛り上がりを防止しつつも基板の表面に回り込み
やすくすることができる一方、NMPは非常に乾燥しに
くい性質をもっているため乾燥処理に時間を要すること
になる。そこで、上記混合溶液の後にメタノール、エタ
ノール、IPAのいずれかで処理することにより、乾燥
しにくいNMPを乾燥しやすいアルコール系溶剤で置換
して乾きやすくすることができる。
【0020】また、請求項5に記載の発明によれば、処
理液を基板の裏面から供給する端縁部除去方法であるた
め塗布処理に続けて同一装置内で実施することができ、
処理を効率的に施すことができる。
【0021】また、請求項6に記載の発明によれば、制
御手段が回転支持手段を制御し、基板の回転を遅くした
状態で処理液供給手段から処理液を供給すると、その裏
面に向けて下方から供給された処理液は、弱い遠心力に
よって外周方向に向かうとともに端縁部裏面において上
方に向かう。このとき表面張力により処理液が基板の端
縁部表面に一旦回り込むため、半導体基板のオリフラ部
にも処理液が回り込み被膜を除去することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施例を説明する。図1は、半導体基板にフォトレジス
ト被膜を形成するとともに、本発明に係る基板被膜の端
縁部除去方法を実施する基板塗布装置の概略構成を示す
縦断面図である。
【0023】図中、符号1は、本発明の回転支持手段に
相当する真空吸引式のスピンチャックであり、半導体基
板Wを水平姿勢で吸着支持するものである。このスピン
チャック1は、中空の回転軸3を介して電動モータ5に
よって回転駆動される。スピンチャック1の周囲には、
被膜形成用のフォトレジスト液や被膜の端縁部を除去す
るための処理液の飛散を防止する飛散防止カップ7が配
設されている。図示しない基板搬送手段とスピンチャッ
ク1との間で半導体基板Wを受け渡す際には、図示しな
い昇降手段が回転軸3と飛散防止カップ7とを相対昇降
させることにより、スピンチャック1を飛散防止カップ
7の上方に移動させるようになっている(図中の二点鎖
線)。また、飛散防止カップ7の側方には、半導体基板
Wの回転中心付近にあたる供給位置に移動して、フォト
レジスト液を供給するノズル9が配備されている。
【0024】上述した飛散防止カップ7は、上カップ1
1と、円形整流板13と、リンスバット15と、下カッ
プ17とから構成されている。上カップ11は、上部に
開口部を有し、さらに半導体基板Wの周囲に飛散したフ
ォトレジスト液やエッジリンスやバックリンス用の処理
液の飛沫を下方へ案内する傾斜面を備えている。この上
カップ11は、下カップ17の外周壁の上端部段落面に
嵌め込まれている。
【0025】円形整流板13は、リンスバット15に嵌
め込まれて、これとともに下カップ17に嵌め込まれて
取付けられている。その上部には、上カップ11の開口
部から流入して半導体基板Wの周縁に沿って流下する気
流を下カップ17に整流して案内するとともに、上カッ
プ11の傾斜面により下方に案内されたフォトレジスト
液や処理液の飛沫を気流に乗せて下カップ17に案内す
る整流面が形成されている。
【0026】下カップ17は、外周壁の下部に内接する
リング状の排液ゾーン17aと、この排液ゾーン17a
の内側に形成されたリング状の排気ゾーン17bとを有
する。排液ゾーン17aは、その底部の排液口を介して
排液タンクに接続されている。排気ゾーン17bの底部
は、カップ排気口を介して排気ポンプに接続されてい
る。
【0027】リンスバット15には、平面視で回転軸3
を挟む対称な位置に2本のリンスノズル21が立設けら
れ、それらの先端部が円形整流板13の上部に突出した
状態となっている。本発明の処理液供給手段に相当する
これらのリンスノズル21には、リンスバット15の一
部位に取り付けられた管継ぎ手23と供給配管25を介
して処理液供給源27から処理液が供給される。上記の
リンスノズル21は、半導体基板Wの回転中心側の下方
からその円周側の裏面に向けて斜め上方に処理液が供給
できるようにその吐出口21aが形成されている(図3
(a)を参照)。
【0028】供給配管25には開閉弁と流量調節弁の機
能を兼ね備えた流量調節弁29と、流量センサ31とが
取り付けられている。これらは本発明の制御手段に相当
する制御部33に接続されており、後述する処理プログ
ラムに応じて流量調節弁29の開閉タイミングおよび開
度が調節されるとともに、流量センサ31で検出された
実流量と処理プログラムでの設定流量との差分に応じて
開度が微調整される。制御部33に接続されているメモ
リ35は、上記の処理プログラムなどを予め記憶してい
る。また、制御部33は、上述した電動モータ5の回転
駆動、ノズル9からのフォトレジスト液の供給、半導体
基板Wの受け渡し時における飛散防止カップ7とスピン
チャック1との相対昇降駆動などを制御している。
【0029】次に、上記のように構成されている基板塗
布装置の動作について、処理プログラムのタイムチャー
トである図2を参照しながら説明する。なお、半導体基
板Wは、図1に示すように既にスピンチャック1に吸着
保持されており、ノズル9は図1に示す位置よりも下方
の供給位置に移動してフォトレジスト液の供給準備が整
っているものとする。
【0030】まず、制御部33は、電動モータ5を回転
駆動する前、具体的にはt1時点からt2時点の間(供給時
間TSU)、ノズル9からフォトレジスト液をほぼ一定の
流量で吐出させ所要量のフォトレジスト液を半導体基板
Wの表面に供給する。このとき供給されたフォトレジス
ト液は、半導体基板Wの中心部で平面視略円形の状態と
なっている。
【0031】ノズル9からのフォトレジスト液の供給が
完了するのと同時に、制御部33は電動モータ5の回転
駆動を開始する。その回転駆動は、t3時点において半導
体基板Wの回転数がR1(例えば、500rpm)に達
するような加速度で行われる。回転数R1による回転駆
動は、t4時点まで維持される。すると、図3(a)に示
すように半導体基板Wの中心部にあったフォトレジスト
液Rは遠心力により端縁部に向かって拡がってゆき、最
終的には半導体基板Wの表面全体を厚く覆うとともに、
その周縁部を覆ったり端縁部裏面に回り込む。
【0032】そして、t4時点において回転数が上昇され
始め、t5時点で半導体基板Wの回転数がR2(例えば、
3,000rpm)に達するように加速される。この回
転数R2はt6時点まで維持される。これにより半導体基
板Wを覆っていたフォトレジスト液Rのうちの余剰分が
振り切られるとともに、フォトレジスト液Rに含まれて
いる溶媒の揮発が促進され、フォトレジスト液Rが全面
にわたって薄膜化されてフォトレジスト被膜Fが形成さ
れる(図3(a))。なお、図では省略しているが、高
速回転R2により振り切られたフォトレジスト液がミス
トとなって半導体基板Wの裏面に付着している。
【0033】次いで、t7時点において回転数がR3(例
えば、300rpm)に達するようにt6時点で減速を開
始する。この低速回転はt9時点まで維持されるが、回転
数R3に減速した後、制御部33はt8時点からt9時点ま
での間、流量センサ31で実流量を測定しつつこれが処
理流量(例えば、200cc/min)に一致するよう
に流量調節弁29を調節する。これにより処理液供給源
27の処理液がリンスノズル21から半導体基板Wの裏
面に向けて供給時間TERの間だけ供給される。すると図
3(b)に示すように処理液LQは半導体基板Wの端縁
部に向かい、裏面に付着しているフォトレジスト液のミ
ストを溶解除去するとともに、表面張力で表面に回り込
んでフォトレジスト被膜Fの端縁部を溶解除去しつつ周
囲に飛散する。
【0034】なお、回転数R3は低速であるため遠心力
が弱く、処理液LQが回転中心側にも入りやすくなって
いる関係上、スピンチャック1の直径は従来のものより
も小さくしておくことが好ましい。具体的には上述した
6インチ径用の装置の場合、スピンチャック1の径はφ
54mmと小さくしてある。これにより吸着不良や搬送
不良が生じることを防止することができる。
【0035】また、回転数R3は100〜500rpm
の範囲が好ましい。回転数R3が100rpmを下回る
場合には、遠心力が弱すぎて処理液が裏面を伝って端縁
部に達しにくく端縁部表面への回り込み量が小さくな
る。また、回転数R3が500rpmを越える場合に
は、遠心力が強すぎてやはり端縁部表面への回り込み量
が小さくなるからである。
【0036】t9時点において、流量調節弁29が閉止さ
れるとともに回転数が再びR2に上昇され、この回転数
R2を t11時点まで維持することにより、乾燥処理が行
われる。最終的には、図3(c)に示すようにフォトレ
ジスト被膜Fが除去幅Dで端縁部から除去されることに
なる。この除去幅Dは、回転数R3や処理液の設定流量
によって調節することができる。
【0037】このように処理液を半導体基板Wの裏面か
ら供給して、その表面に回り込ませることによってフォ
トレジスト被膜Fの端縁部を除去するようにしているた
め、図4に示すように半導体基板Wのオリフラ部におい
ても処理液が同様に回り込んでフォトレジスト被膜Fを
除去することができる。したがって、簡単な工程であっ
ても半導体基板Wのオリフラ部のフォトレジスト被膜F
を除去することができる。しかもその除去幅D’は、処
理液の回り込み量がどの部分でもほぼ同じであるため除
去幅Dとほぼ同じにすることができる。
【0038】上述した『フォトレジスト被膜F』の処理
液としては以下のものが挙げられる。
【0039】すなわち、一般的には、フォトレジスト被
膜Fに含まれる溶媒と同成分の溶剤を処理液として利用
することができる。具体的には、メタノール、エタノー
ル、IPA(イソプロピルアルコール)などがあり、こ
れらのうちのいずれか一つを処理液として用いる。実際
に上述した条件で処理液としてメタノールを用い、6イ
ンチ径の半導体基板を処理した結果、除去幅D=5mm
(オリフラ部の除去幅D’も略同一)で除去することが
できた。
【0040】しかしながら、その除去端FBD(図4参
照)では、図5の膜厚分布に示されるように半導体基板
Wの表面(膜厚=0)から大きく盛り上がる現象が生じ
た。これはフォトレジスト被膜への処理液の浸透力が強
過ぎることが原因である。但し、フォトレジスト被膜の
場合には、高温プロセス時に剥がれてパーティクルを生
じるシリカ系被膜形成材や強誘電体材料からなる被膜に
比較して問題となることは少ない。
【0041】その他に、PEGMIA(プロピレングリ
コール・モノメチル・エーテル・アセテート)、EEP
(エチル−3−エトシン・プロピオネート)、GBR
(γ−ブチル・ラクトン)、NBA(n−ブチル・アセ
テート)等やその混合液を採用することができる。
【0042】また、塗布被膜がフォトレジスト被膜Fで
はなく、チタン酸ジルコン酸鉛Pb(Zr,Ti)O3 によって形
成された『強誘電体薄膜』である場合には、以下のもの
が処理液として好適である。
【0043】NMP(N-メチル-2- ピロリドン) ポリイミド樹脂などの溶媒として用いられているNMP
を処理液として利用すると、上述したフォトレジスト被
膜に対してアルコール系溶剤を処理液として用いた場合
に生じた問題を防止することができる。実際に、処理し
た半導体基板のオリフラ部分における除去端FBDの膜厚
分布は、図6に示すようになり、アルコール系溶剤によ
って発生した盛り上がりが全く生じていないことが判
る。しかしながら、このNMPは、粘性が高いためか裏
面から表面に回り込みにくく除去幅Dを大きくするには
条件調整が必要である。
【0044】NMPと溶剤の混合溶液 上述した溶剤,NMPの処理液に生じる不都合を解決す
るものであり、例えば、溶剤とNMPを1対1で混合し
たものを処理液として用いる。実際に、メタノールにN
MPを混合した溶液で半導体基板を処理した場合、オリ
フラ部分における除去端FBDの膜厚分布は図7に示すよ
うになり、被膜の盛り上がりが全く生じていないことが
判る。つまり、このような混合溶液により半導体基板の
裏面から表面に処理液を回り込みやすくでき、しかも除
去端における盛り上がりの発生を防止することができ
て、除去端部分を綺麗に仕上げることができる。
【0045】また、このように溶剤とNMPを混合する
場合には、その混合比を調節することによって除去幅や
除去端の状態を制御することができる。
【0046】さらに、塗布被膜がフォトレジスト被膜F
ではなく、『シリカ系被膜(SOG)』である場合に
は、シクロヘキサノン、GBR(γ−ブチル・ラクト
ン)、乳酸エチル、ピルビン酸エチル等やその混合液が
処理液として好適である。
【0047】ところで、上述したNMPには上述したよ
うな利点がある一方で、非常に乾燥しにくい。そのため
NMPを含む処理液で端縁部除去を行うと、その後の乾
燥処理(図2のt9〜t12 時点)に長時間を要することに
なる。そこで図8に示すように第1リンスノズル22
と、第2リンスノズル24との2種類のリンスノズルを
配設する。そして、最初に第1リンスノズル22からエ
タノールとNMPの混合溶液を処理液として供給してフ
ォトレジスト被膜の端縁部を除去し、次に、回転数をや
や高めて(例えば、1,500rpm)、第2リンスノ
ズル24からエタノールを処理液として供給する。これ
により裏面に付着している乾燥しにくいNMPを速乾性
のエタノールで置換することができ、その後の乾燥処理
に要する時間を短縮することができる。
【0048】なお、処理液供給手段であるリンスノズル
21、第1リンスノズル22は、半導体基板Wの裏面に
向けて斜め上方に処理液が供給できるように構成されて
いるが、これは半導体基板Wの表面の端縁部に回り込み
やすくするためであり、除去幅が小さい場合には真上に
処理液を供給する構造を採用してもよい。
【0049】また、上述した実施例では、同一の装置内
においてフォトレジスト液の塗布処理に続けてその端縁
部除去を行ったが、塗布処理を終えた基板を塗布処理と
は別体の端縁部除去装置に搬送してから、上述した方法
を用いて端縁部の除去処理を行うようにしてもよい。
【0050】また、上記の説明においてはほぼ円形状の
半導体基板を例に採って説明したが、基板の全周囲にわ
たってほぼ均一に処理液を回り込ませて端縁部の被膜を
除去することができるので、液晶表示器のガラス基板な
どの角形基板であっても四隅でムラを生じることなく端
縁部表面の被膜を除去することができる。
【0051】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の方法発明によれば、裏面から端縁部で上方に
向かった処理液が表面張力により基板の端縁部表面に一
旦回り込むため、半導体基板のオリフラ部でも処理液が
同様に回り込んで被膜を除去することができる。したが
って、簡単な工程であっても半導体基板においてオリフ
ラ部の被膜を除去することができ、しかも処理液の回り
込み量はどの部分でもほぼ同じであるため除去幅をほぼ
一定にすることができる。その結果、従来に比較して半
導体基板に形成可能なチップ数を多くすることができ
る。
【0052】なお、基板の全周囲にわたってほぼ均一に
処理液を回り込ませて端縁部の被膜を除去するので、液
晶表示器のガラス基板であっても四隅でムラを生じるこ
となく端縁部表面の被膜を除去することができる。
【0053】また、請求項2に記載の方法発明によれ
ば、メタノール、エタノール、IPAのいずれか一つを
処理液として用いることにより、処理液が基板の端縁部
表面に回り込みやすくなるので、端縁部表面の被膜を安
定して除去することができる。
【0054】また、請求項3に記載の方法発明によれ
ば、アルコール系溶剤にNMPを混合した混合溶液を処
理液として用いることにより、処理液が端縁部表面に回
り込みやすくして端縁部表面の被膜を安定して除去する
ことができるとともに被膜の除去端の盛り上がりを防止
することができる。したがって、塗布被膜の除去端部分
を綺麗に仕上げることができる。
【0055】また、請求項4に記載の方法発明によれ
ば、NMPを含む混合溶液の後にメタノール、エタノー
ル、IPAのいずれかで処理することにより、乾燥しに
くいNMPを乾燥しやすいアルコール系溶剤で置換して
乾きやすくすることができる。したがって、被膜の盛り
上がりを防止することができるとともにスループットを
向上することができる。
【0056】また、請求項5に記載の方法発明によれ
ば、塗布処理に続けて同一装置内で実施することがで
き、基板被膜の端縁部除去処理を効率的に施すことがで
きる。
【0057】また、請求項6に記載の装置発明によれ
ば、請求項1に記載の方法発明を好適に実施することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る基板塗布装置の概略構成を示す縦
断面図である。
【図2】処理プログラムの一例を示すタイムチャートで
ある。
【図3】フォトレジスト被膜の端縁部除去の過程を説明
する模式図である。
【図4】フォトレジスト被膜の端縁部が除去された状態
の説明に供する図である。
【図5】メタノールを処理液として用いた場合の除去端
の膜厚分布を示すグラフである。
【図6】NMPを処理液として用いた場合の除去端の膜
厚分布を示すグラフである。
【図7】NMPとメタノールの混合溶液を処理液として
用いた場合の除去端の膜厚分布を示すグラフである。
【図8】変形例を示す要部の縦断面図である。
【符号の説明】
W … 半導体基板 1 … スピンチャック(回転支持手段) 3 … 回転軸 5 … 電動モータ 7 … 飛散防止カップ 15 … リンスバット 21 … リンスノズル(処理液供給手段) 21a … 吐出口 29 … 流量調節弁 31 … 流量センサ 33 … 制御部(制御手段) R … フォトレジスト液 F … フォトレジスト被膜 D … 除去幅 D’ … オリフラ部の除去幅 FBD … 除去端
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H096 AA25 CA14 FA10 LA13 4J038 RA02 RA04 RA16 5F046 JA02 JA06 JA09 JA13 JA15

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面に形成された塗布被膜のう
    ち、基板の端縁部表面の被膜を除去する基板被膜の端縁
    部除去方法において、 基板の回転を低速にした状態で、基板の下方から裏面に
    向けて処理液を供給し、処理液を基板の端縁部表面に回
    り込ませるようにしたことを特徴とする基板被膜の端縁
    部除去方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の基板被膜の端縁部除去
    方法において、 前記処理液としてメタノール、エタノール、IPA(イ
    ソプロピルアルコール)のいずれか一つを用いるように
    したことを特徴とする基板被膜の端縁部除去方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の基板被膜の端縁部除去
    方法において、 前記処理液としてメタノール、エタノール、IPA(イ
    ソプロピルアルコール)のいずれか一つとNMP(N-メ
    チル-2- ピロリドン)を混合した混合溶液を用いるよう
    にしたことを特徴とする基板被膜の端縁部除去方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の基板被膜の端縁部除去
    方法において、 前記処理液としてメタノール、エタノール、IPA(イ
    ソプロピルアルコール)のいずれか一つとNMP(N-メ
    チル-2- ピロリドン)を混合した混合溶液を用いて処理
    した後に、 メタノール、エタノール、IPA(イソプロピルアルコ
    ール)のいずれか一つを処理液として用いて処理するよ
    うにしたことを特徴とする基板被膜の端縁部除去方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4に記載の基板被膜の端
    縁部除去方法において、 前記処理を、基板の表面に塗布被膜を形成する塗布処理
    に引き続いて実施するようにしたことを特徴とする基板
    被膜の端縁部除去方法。
  6. 【請求項6】 基板の表面に形成された塗布被膜のう
    ち、基板の端縁部表面の被膜を除去する基板被膜の端縁
    部除去装置において、 基板を回転自在に支持する回転支持手段と、 基板の下方から裏面に向けて処理液を供給する処理液供
    給手段と、 前記回転支持手段により基板の回転を低速にした状態
    で、前記処理液供給手段から処理液を供給して前記基板
    の端縁部表面に処理液を回り込ませるように制御する制
    御手段と、 を備えていることを特徴とする基板被膜の端縁部除去装
    置。
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