JP2000004730A - 両軸受リール - Google Patents

両軸受リール

Info

Publication number
JP2000004730A
JP2000004730A JP17694998A JP17694998A JP2000004730A JP 2000004730 A JP2000004730 A JP 2000004730A JP 17694998 A JP17694998 A JP 17694998A JP 17694998 A JP17694998 A JP 17694998A JP 2000004730 A JP2000004730 A JP 2000004730A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
handle
spool
reel
crank arm
rotation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17694998A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Ikuta
剛 生田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimano Inc
Original Assignee
Shimano Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimano Inc filed Critical Shimano Inc
Priority to JP17694998A priority Critical patent/JP2000004730A/ja
Publication of JP2000004730A publication Critical patent/JP2000004730A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レベルワインド機構の有無に係わらずハンド
ル巻き上げ効率の低下を抑えることができるようにす
る。 【解決手段】 両軸受リールは、リール本体1と、ハン
ドル軸30と、ハンドル組立体2と、スプール15と、
回転伝達機構20とを備えている。リール本体は、釣り
竿に装着される前後に長い竿取付部4を有している。ハ
ンドル組立体は、ハンドル軸に固定され先端が径方向外
方に延びるクランクアーム6と、クランクアームの先端
に装着された回転支持部8と、回転支持部に装着された
支持部57と支持部の先端に中心部が固定されそこから
ハンドル軸と交差する長軸方向に延びる把手部58とを
有するハンドル把手7とを有し、クランクアームのハン
ドル軸装着部分が回転支持部装着部分よりリール本体か
ら離反している。このスプールの糸巻胴部15aの軸方
向の中心位置Fからハンドル把手の把手部の第2軸Yま
での距離が100mm以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、釣り用リール、特
に、釣り竿に装着され、釣り竿の長手方向と交差する軸
回りに釣り糸を巻き取る両軸受リールに関する。
【0002】
【従来の技術】両軸受リールは、釣り竿の長手方向と交
差する軸回りに釣り糸を巻き取るリールであり、一般
に、釣り竿に装着されるリール本体と、リール本体に回
転自在に装着された糸巻用のスプールと、スプール回転
用のハンドルとを備えている。リール本体は、釣り竿の
長手方向と交差する軸方向に間隔を隔てて配置される1
対の側板を有するフレームと、フレームに固定されフレ
ームを釣り竿に装着するための竿取付部とを有してい
る。この竿取付部は、スプールの糸巻取部の軸方向の中
心位置(通常は両側板間の中心位置)に釣り竿の長手方
向に沿って配置されている。
【0003】ハンドルは、リール本体に回転自在に支持
されたハンドル軸の先端に回転不能に固定されている。
ハンドルは、クランクアームとクランクアームの先端に
回転自在に装着されたハンドル把手とを有している。ク
ランクアームは、ハンドル軸の先端から径方向外方に延
びている。さらに、両軸受リールには、レベルワインド
機構が設けられている。レベルワインド機構は、釣り糸
をスプール均一に巻き付けるための機構であり、スプー
ルへの糸巻き付け時にスプールの軸方向に往復移動して
釣り糸をスプールに案内する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような構成の両軸
受リールでは、ハンドル効率の低下を抑えるために、釣
り竿の装着位置からハンドル把手までの距離が可及的に
短い方がよい。この距離が長くなると、クランクアーム
の先端に装着されたハンドル把手の回転平面が釣り竿か
ら遠くなる。このため、釣り糸を巻き上げるためにハン
ドルを回したときに釣り竿を回転させるようなトルクが
大きくなり、力が逃げてハンドルの巻き上げ効率が低下
する。特に、釣り竿のしゃくり動作と巻き上げ動作とを
高速で行うポンピング動作で釣りを行うバーチカルジギ
ングを行う場合には、ハンドルを高速で回転させる必要
があるため、ハンドルの巻き上げ効率が低下するとポン
ピング動作を行いにくくなる。
【0005】そこで、釣り竿に装着するための竿取付部
をスプールの軸方向の中心位置ではなく、ハンドル側に
偏倚させることが考えられる。このように竿取付部をハ
ンドル側に偏倚させればハンドル把手と釣り竿との距離
が短くなる。竿取付部をハンドル側に偏倚させると、レ
ベルワインド機構を設けなければ釣り糸をスプールに均
一に巻き付けできない。しかし、レベルワインド機構を
設けると、釣り糸を繰り出す際に釣り糸と案内部が接触
して釣り糸に対する抵抗になり、仕掛けの投入速度が遅
くなる。したがって、バーチカルジギングのように仕掛
け(ジグ)をその重さにより高速で沈めなければならな
い釣りを行うためのリールには、レベルワインド機構を
設けないものもある。このようにレベルワインド機構が
設けられていないリールでは、竿取付部を偏倚させるこ
とができず、ハンドル巻き上げ効率の低下を抑えるのは
特に困難である。
【0006】本発明の課題は、両軸受リールにおいて、
レベルワインド機構の有無に係わらずハンドル巻き上げ
効率の低下を抑えることができるようにすることにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明1に係る両軸受リー
ルは、釣り竿に装着され、釣り竿の長手方向と交差する
軸回りに釣り糸を巻き取るリールであって、リール本体
と、ハンドル軸と、ハンドル組立体と、スプールと、回
転伝達機構とを備えている。リール本体は、釣り竿に装
着される前後に長い竿取付部を有している。ハンドル軸
は、リール本体に回転自在に支持され一端が外方に突出
する軸である。ハンドル組立体は、ハンドル軸に固定さ
れ先端が径方向外方に延びるクランクアームと、クラン
クアームの先端に装着された回転支持部と、回転支持部
に装着された支持部と支持部からハンドル軸と交差する
長軸方向に延びる把手部とを有するハンドル把手とを有
し、クランクアームのハンドル軸装着部分が回転支持部
装着部分よりリール本体から離反している。スプール
は、糸巻取部を有し、リール本体に回転自在に装着され
ている。このスプールの糸巻取部の軸方向の中心位置か
らハンドル把手の把手部の長軸までの距離が100mm
以下である。回転伝達機構は、ハンドル組立体の回転を
スプールに伝達するための機構である。
【0008】この両軸受リールでは、ハンドル組立体の
クランクアームの回転支持部装着部分がハンドル軸装着
部分よりリール本体に近い位置に配置されている。これ
によりハンドル把手の把手部を釣り竿に近づけることが
できる。しかも、スプールの糸巻取部の略中心位置から
把手部の長軸までの距離が100mm以下と従来に比べ
て短く設定されているので、レベルワインド機構を設け
ずに糸巻取部の中心位置に竿取付部を配置してもハンド
ル巻き上げ効率の低下を抑えることができる。また、レ
ベルワインド機構を設けても竿取付部をハンドル側に偏
倚させることなくハンドル巻き上げ効率の低下を抑える
ことができる。
【0009】発明2に係る両軸受リールは、発明1に記
載のリールにおいて、竿取付部は、スプールの糸巻取部
の軸方向の略中心位置に前後に沿って配置されている。
この場合には、釣り竿が糸巻取部の略中心位置に配置さ
れているので、レベルワインド機構を設けなくとも釣り
糸を均一にスプールの糸巻取部に巻き取りやすい。発明
3に係る両軸受リールは、発明1又は2に記載のリール
において、釣り糸をスプールに均一に巻き付けるための
レベルワインド機構をさらに備える。この場合には、レ
ベルワインド機構が設けられているので、竿取付部の位
置をハンドル側に偏倚させるとともにクランクアームを
上記構成にすることで大型のリールであってもハンドル
巻き上げ効率の低下を抑えることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1において、本発明の一実施形
態を採用した両軸受リールは、たとえば、5号の釣り糸
を300m程度巻き付け可能な中型の丸型リールであ
る。丸型リールは、リール本体1と、リール本体1の側
方に配置されたスプール回転用のハンドル組立体2と、
ハンドル組立体2のリール本体1側に配置されたスター
ドラグ3とを備えている。なお、この両軸受リールは、
レベルワインド機構は有していない。
【0011】リール本体1には、スプール15が回転自
在に装着されている。リール本体1は、竿取付脚4を介
して釣り竿RDに装着され得る。リール本体1は、図2
に示すように、所定の間隔をあけて配置された左右1対
の側板10,11と側板10,11を連結する複数の支
持部材12とを有するフレーム5と、フレーム5の両側
方に装着された第1カバー13及び第2カバー14と、
第2カバー14に装着された機構装着板16とを有して
いる。機構装着板16は側板11に接触して配置され、
機構装着板16と第2カバー14との間には、後述する
各種機構を収納するための空間が形成されている。
【0012】フレーム5はダイキャスト成形により得ら
れ、第2側カバー14は、金属薄板をプレス成形して得
られる。1対の側板10,11及び第1カバー13は、
それぞれ側面から見て円形をなしており、外周面はたと
えば旋盤等を用いて機械加工されている。第2カバー1
4及び機構装着板15は、図2及び図3に示すように、
側面から見て円形の一部が径方向に突出した形状であ
る。第2側カバー14は、ハンドル軸30(後述)の装
着部分を中心に軸方向外方にも膨出している。
【0013】支持部材12は、両側板10,11の外周
に沿う形状で両側板10,11と一体で形成された板状
の部材であり、たとえばリール本体1の後部と下部と上
部との3か所で1対の側板10,11を連結している。
このように側板10,11と複数の支持部材12とを一
体で形成することで、リール本体1に大きな荷重が作用
しても撓み等の変形が生じがたく、巻上げ効率の低下が
抑制される。この支持部材12の外周部と側板10,1
1とは一体で、第1カバー13と同様に機械加工されて
いる。
【0014】下部の支持部材12には竿取付脚4が固定
されている。竿取付脚4は、フレーム5の側板10,1
1間の中心位置Fに沿って配置されている。この中心位
置Fは、スプール15の糸巻取部の中心位置でもある。
後部の支持部材12には、リールを釣り竿とともに保持
するための合成樹脂製のサムレスト17が装着されてい
る。
【0015】サムレスト17は、支持部材12の上部と
後部とに接するように形成され、かつ後部が側板10,
11から径方向外方、つまり後方に突出している。サム
レスト17の上面後部は、下方に凸に湾曲しながら傾斜
している。また、サムレスト17の上面後部の左端及び
右端は、後方への突出量が左側にいくにつれて徐々に減
少している。
【0016】このような形状のサムレスト17を設け、
このサムレスト17にたとえば左手の親指を置いて他の
指で釣り竿RDをつかみ釣り竿RDとともにリールを握
ることで、バーチカルジギング時等に釣り竿RDをリー
ルとともに確実に保持できる。ハンドル組立体2は、図
1〜図3に示すように、ハンドル軸30の先端に回転不
能に装着されたクランクアーム6と、クランクアーム6
の一端にクランクアーム6の一端部と直交する第1軸X
回りに回転自在に装着されたハンドル把手7と、ハンド
ル把手7をクランクアーム6に回転自在に装着するため
の回転支持部8とを有している。ハンドル組立体2にお
いて、クランクアーム6のハンドル軸30装着部分が回
転支持部8装着部分よりリール本体1から離反してい
る。つまり、ハンドル把手7の基端部の回転平面がクラ
ンクアーム6のハンドル軸30への固定部分の回転平面
よりリール本体1側に接近している。
【0017】クランクアーム6は、ハンドル軸30の径
方向に延びる平板状の金属製の部材である。クランクア
ーム6は、図2に示すように、ハンドル軸30の先端に
形成された面取り部30aに回転不能に係止されてお
り、固定ナット30bによりハンドル軸30に着脱自在
に固定されている。クランクアーム6は、固定部分6a
からハンドル把手7の基端部に向う途中の第1位置6b
でリール本体1に近づく方向に屈曲している。この第1
位置6bでの屈曲角度α(図4)は、たとえば150度
である。この屈曲角度は90度以上であるのが好まし
い。屈曲角度αが90度未満になると、屈曲による加工
硬化等の影響により第1位置6bで強度が低下するおそ
れがある。また、第1位置6bとハンドル把手7の基端
部との距離はたとえば40mmである。この距離は30
mm以上であるのが好ましい。距離が30mm未満にな
ると、リール本体1に近づく側に屈曲させたクランクア
ーム6の第1位置6bでハンドル把手7を握った手指が
干渉するおそれがある。また、クランクアーム6は、第
1位置6bからハンドル把手7の基端部に向う途中の第
2位置6cで第1位置6bと逆方向に屈曲している。こ
の第2位置6cでの屈曲角度β(図4)は第1位置での
屈曲角度と同一である。このため、クランクアーム6の
第1位置6b間での部分と第2位置6cから先端部まで
の部分とが平行に配置される。また、固定部分6aの回
転平面とハンドル把手7基端部の回転平面との軸方向距
離が固定部分6aでのクランクアーム6の軸方向厚さよ
り大きくなる。
【0018】ハンドル把手7は、図3〜図5に示すよう
に、回転支持部8に装着された発泡合成樹脂製の支持部
57と、支持部57と一体で形成されハンドル軸と直交
する(クランクアーム6と平行な)第2軸Y方向に沿っ
て両方向に延びる把手部58と、支持部57及び把手部
58を覆うカバー部59とを有している。ハンドル把手
7の中心部には、回転支持部8を配置するための貫通孔
54が支持部57と把手部58とを貫通して形成されて
いる。貫通孔54の開口54aは、合成樹脂製のキャッ
プ60により塞がれている。支持部57は、基端部から
連続して全体長さの0%〜70%を占める円筒部57a
と、円筒部57aから徐々に拡径して把手部58に連続
する拡径部57bとを有している。把手部58は、図5
に示すように、第2軸Yに交差する断面が略円形の部材
である。
【0019】カバー部59は、たとえば、アクティマー
(商標)等の軟質の弾性体製であり、ハンドル把手7と
一体で二重成形されている。カバー部59は、支持部5
7及び把手部58のほぼ全周を覆っている。このような
カバー部59を設けると、軟質の弾性体でハンドル把手
7が覆われているので、滑りにくくなり握った時の感触
がより良好になるとともに、より強い力で握りやすくよ
り疲れにくくなる。
【0020】ハンドル把手7の略円形断面は、図4に示
すように、中心部から第2軸Y両端にいくに従い第2軸
Yからの半径が小さくなり、図5に示すように、クラン
クアーム6から離れる方向の半径Aがクランクアーム6
に近づく方向の半径Bより大きく、かつ第1軸X及び第
2軸Yと交差する第3軸Z方向の半径Cが半径Bより大
きいような略円形断面形状である。また、ハンドル把手
7の外側面の輪郭は、図2に示すように、第1軸X上を
中心とする半径Rの円弧形状である。この結果、ハンド
ル把手7の外側面は第2軸及び第3軸方向に凸に湾曲し
た3次元曲面で構成される。
【0021】さらに、図3に示すように、ハンドル把手
7の第2軸Y方向の長さLは、40mm〜100mmよ
り好ましくは50mm〜80mm程度が望ましい。この
ような範囲に長さLを設定すると、標準的な人間の掌の
幅に合致し、力を無駄なく把手部に伝達できる。また、
図5に示すように、ハンドル把手7の把手部分での半径
Cの2倍の値は、第2軸Y方向長さLの50%〜90%
であり半径Aと半径Bとを加算した値も、第2軸Y方向
長さLの50%〜90%である。
【0022】図2に示すように第2軸Yと中心位置Fと
の距離Dは、100mm以下である。この範囲は70〜
100mmの範囲が好ましい。このことと、ハンドル把
手7の基端部の回転平面がクランクアーム6のハンドル
軸30への固定部分の回転平面よりリール本体1側に接
近していることとにより、クランクアーム6においてハ
ンドル把手7と釣り竿RDとの距離が従来に比べて飛躍
的に近くなり、ハンドル把手7を回して釣り糸を巻き上
げたときの釣り竿RDを回す方向のトルクが小さくな
り、ハンドル巻き上げ効率の低下を効果的に抑えること
ができる。
【0023】キャップ60は、カバー部59からわずか
に(たとえば、0.4mm程度)突出して設けられた蓋
部60aと、貫通孔54にはめ込まれて係止され蓋部6
0aと一体で形成された取付部60bとを有している。
蓋部60aは、図3に示すように、横から見て長円形を
なしており、ハンドル把手7の先端部の3次元曲面で構
成された外側面(カバー部59の表面)と実質的に一致
する3次元曲面形状の露出面を有している。蓋部60a
の露出面には、たとえば、リールの型番や製造者のロゴ
などが記載されており、キャップ60は、リールの銘板
としての機能も有している。取付部60bは、蓋部60
aの露出面と逆側の面の略中心位置に設けられ開口54
aに嵌合する筒状の部材である。
【0024】このように、外側面が3次元曲面で構成さ
れたハンドル把手7の開口54aが外側面と実質的に一
致する3次元曲面形状の露出面を有するキャップ60で
覆われている。このため、ハンドル把手7を掌で握った
ときにキャップ60との間に隙間が小さくなり、ハンド
ル把手7を握ったときに違和感が生じにくくなる。この
ように構成されたハンドル把手7では、ハンドル把手7
の把手部分の断面形状を、外側(第1軸Xのクランクア
ーム6から離れる方向及びそれと交差する第3軸Z方
向)の曲率半径A,Cが内側(第1軸のクランクアーム
に近づく方向)の曲率半径Bより大きく、かつ第2軸Y
の両端側が中心部より細くなるような形状にして外側面
を3次元曲面形状にしたので、ハンドル把手7の掌に接
触する部分が握った時の掌に沿うような形状になり軽く
ハンドル把手7を握っても力を入れてハンドル組立体2
を高速回転させることができ、しかも長時間繰り返して
ハンドル組立体2を高速回転させても疲れにくくなる。
また、キャップ7部分も3次元曲面形状にしたので、ハ
ンドル把手7との違和感も減少する。
【0025】また、ハンドル把手7の輪郭が半径Rの円
弧状であるので、ハンドル把手7が掌によりなじみやす
くなる。さらに、把手部分の半径Cの2倍の値は、把手
部分の第2軸Y方向長さLの50%〜90%であり、半
径Aと半径Bとを加算した値も、第2軸Y方向長さLの
50%〜90%であるので、把手部分の第1軸X方向及
び第3軸Z方向の直径が大きくなり、全体に丸みを帯び
た形状になり、把手部分を瞬時に握りやすい。
【0026】また、支持部57は、基端部から連続して
全体長さの0%〜70%を占める円筒部57aと、円筒
部57aから徐々に拡径して把手部58に連続する拡径
部57bとを有している。このため、支持部57が円筒
部57aから拡径部57bを経て把手部58に滑らかに
連続し、把手部58を握ったときに把手部58と支持部
57との境界がなくなり、どこで握っても握ったときの
感触が良好である。
【0027】回転支持部8は、クランクアーム6の先端
に基端部が固定され第1軸X方向に延びる把手軸61
と、把手軸61の先端と把手部58の内部との間に配置
された第1軸受62と、把手軸61の基端側と支持部5
7の基端との間に配置された第2軸受63とを有してい
る。両軸受62,63は、たとえば転がり軸受である。
把手軸61の基端部は、クランクアーム6の先端部にか
しめ固定されている。把手軸61の先端には、取付ボル
ト64がねじ込まれており、この取付ボルト64により
軸受62が把手軸61に固定されている。またこの軸受
62を把手軸61に固定することでハンドル把手7が把
手軸61に着脱自在に装着されている。この回転支持部
8では、2つの軸受62,63よってハンドル把手7が
支持されるので、ハンドル把手7でハンドル軸30を高
速回転させても、ハンドル把手7が滑らかに回転し、高
速巻取が容易になるスプール15は、図2に示すよう
に、1対の側板10,11間に回転自在に配置されてい
る。スプール15は、糸巻胴部(糸巻取部)15aと、
糸巻胴部15aの両端に一体で形成されたフランジ部1
5bとを有している。スプール15の中心にはスプール
軸25が貫通して固定されている。スプール軸25は第
1カバー13及び機構装着板16に軸受26a,26b
を介して回転自在に支持されている。
【0028】機構装着板16と第2カバー14の間の空
間には、ハンドル組立体2からのトルクをスプール15
に伝えるための回転伝達機構20と、回転伝達機構20
内に設けられたクラッチ機構21と、クラッチ機構21
をオンオフ操作するためのクラッチ操作機構22とが配
置されている。回転伝達機構20は、スプール15から
ハンドル組立体2側にトルクが逆に伝達された場合のト
ルクを規制するための回転制御機構23を含んでいる。
また、側板11の中心部には糸繰り出し方向に自由回転
するスプール15を制動するための遠心ブレーキ機構2
4が配置されている。側板10の外側で第1カバー13
内には、スプール15回転時に発音させる発音機構や根
がかりしたとき等にスプール15を完全にロックして糸
切れしやすくするためのロック機構等が配置されてい
る。
【0029】回転伝達機構20は、一端にハンドル組立
体2が固定されたハンドル軸30と、ハンドル軸30の
他端に回転制御機構23を介して連結されたメインギア
31と、メインギア31に噛み合うピニオンギア32と
を有している。ハンドル軸30は、スプール軸25と平
行に配置されており、一端側が機構装着板16に回転自
在に支持されている。メインギア31は、ハンドル軸3
0の一端側に回転制御機構23を介して相対回転不能に
連結することが可能である。このような構成では、クラ
ッチ機構21がオンされた状態では、ハンドル組立体2
からのトルクがスプール15に直接伝達される。
【0030】クラッチ機構21は、スプール軸25の外
周部にスライド自在に装着された筒状のピニオンギア3
2と、ピニオンギア32の一部に配置された係合溝32
aとスプール軸25に配置されたピン33とを有してい
る。スプール軸25に沿ってピニオンギア32を摺動さ
せて、係合溝32aをピン33と係合すれば、スプール
軸25とピニオンギア32との間で回転力が伝達され
る。この状態が連結状態(クラッチオン状態)である。
係合溝32aとピン33の係合を外せば、スプール軸2
5とピニオンギア32との間で回転力は伝達されない。
この状態が遮断状態(クラッチオフ状態)である。クラ
ッチオフ状態では、スプール15は自由に回転する。ピ
ニオンギア32は、クラッチ操作機構22により係合溝
32aとピン33とが係合する方向すなわちクラッチオ
ン状態に付勢されている。
【0031】回転制御機構23は、ハンドル軸30を糸
巻取方向にのみ回転させる(糸繰り出し方向の回転を禁
止する)ローラ型のワンウェイクラッチ機構70と、ス
プール15の糸繰り出し方向の回転に対して設定した制
動力を作用させるためのドラグ機構72と、ハンドル軸
30を糸巻取方向にのみ回転させる爪式のラチェット機
構74とを有している。
【0032】なお、ハンドル軸30の逆転(糸繰り出し
方向の回転)を禁止するだけであれば、ラチェット機構
74のみを設けてワンウェイクラッチ機構70を省いて
もよい。しかし、ラチェット機構74は、ラチェット爪
がラチェットホイールに噛み合ったり外れたりする動作
にある程度の時間がかかる。釣りの動作に要求される迅
速で滑らかな逆転禁止動作を果たすには、前記のような
ローラ型のワンウェイクラッチ機構70が好ましく、ワ
ンウェイクラッチ機構70では負担できないような過大
な力をラチェット機構74で負担することが有効であ
る。 クラッチ操作機構22は、図3に示すように、リ
ール本体1の第2カバー14に実線で示した連結姿勢と
2点鎖線で示した遮断姿勢との間で揺動自在に装着され
たクラッチレバー40を備えている。
【0033】次に、釣用リールの使用時におけるリール
の動作について説明する。釣り糸を繰り出す時には、ク
ラッチレバー40によりクラッチ機構21をクラッチオ
フ状態にする。これによりスプール15が自由回転状態
になり、ジグ(仕掛け)の自重によりスプール15が糸
繰り出し方向に回転し、釣り糸がスプール15から繰り
出される。ジグが海底に到達するとハンドル組立体2を
糸巻取方向に回転させてバーチカルジギングを開始す
る。ハンドル組立体2を糸巻取方向に回転させると図示
しないクラッチリターン機構によりクラッチオン状態に
なる。
【0034】バーチカルジギングを行うときには、たと
えば、左の脇に釣り竿RDの図示しない後端部を挟み、
リール本体1の後部に固定されたサムレスト17に左手
の親指を置き、残りの指で釣り竿を掴んでリールと釣り
竿RDとを保持し、左手で釣り竿RDをしゃくりつつ右
手でハンドル組立体2のハンドル把手7をつまみ、高速
でハンドル軸30を回す動作を繰り返す。
【0035】ハンドル組立体2を糸巻取方向に回転させ
ると、ハンドル組立体2の回転がハンドル軸30からワ
ンウェイクラッチ機構70、ドラグ機構72を介してメ
インギア31にそのまま伝達される。このときクラッチ
機構21はオン状態のため、メインギア31の回転はピ
ニオンギア32からスプール15に伝達されて、釣り糸
が巻き上げられる。このとき、ワンウェイクラッチ機構
70及びラチェット機構74では、回転が糸巻取方向で
あるので回転を許容する。
【0036】ここでは、ハンドル把手7の把手部分を上
記形状に形成したので、掌に接触するハンドル把手7の
外側面が握った時の掌に沿うような形状になりハンドル
把手7を軽い力で握っても力を入れて高速回転させるこ
とができ、高速回転を長時間繰り返しても疲れにくい。
しかも、ハンドル把手7の回転平面が釣り竿RDに近づ
くようにクランクアーム6を構成しかつ第2軸Yと中心
位置Fとの距離を100mm以下にしたので、ハンドル
把手7を回しているときに釣り竿RDを回すトルクを抑
制している。このため、巻き上げ時に力が逃げにくくな
り、巻き上げ効率が低下しにくい。
【0037】特に、レベルワインド機構を有さない両軸
受リールでは、釣り人自身が指で釣り糸を軸方向に案内
しながら釣り糸をスプールに巻き上げなければならな
い。このとき、中型以上の両軸受リールでは、パーミン
グによりリールを釣り竿RDとともに保持することがで
きないので、細い釣り竿だけを握って釣り糸を指で案内
しなければならず、釣り竿を回そうとする力に対して安
定が悪い。このため、ハンドル把手7の回転平面と釣り
竿RDとを近づけて釣り竿を回りにくくすることで、ハ
ンドルの巻き上げ効率の低下をより抑えることができ
る。さらに、釣り竿RDがスプール15の糸巻取部の中
心位置Fに配置されるので、レベルワインド機構を設け
なくてもスプール15に釣り糸を均一に巻き付けやす
い。
【0038】魚の引きなどで釣り糸が繰り出される際に
は、スプール15の回転がメインギア31に伝達され、
ドラグ機構72を介してハンドル軸30およびワンウェ
イクラッチ機構70に伝わる。ワンウェイクラッチ機構
70ではハンドル軸30の逆転が禁止される。魚の引き
が弱ければ、スプール15は回転せず釣糸が引き出され
ることもない。そして、魚の引きが強くなりスプール1
5の回転力が大きくなると、伝達される回転力がドラグ
機構72の設定回転抵抗力を超える。すると、ドラグ機
構72で滑りが生じるので、メインギア31を含むスプ
ール15側は回転を始める。このとき、スプール15に
は常にドラグ機構72から一定の抵抗力すなわちドラグ
力が作用する。
【0039】〔他の実施形態〕 (a) 前記実施形態では、丸形の両軸受リールを例に
説明したが、ベイトリールや電動リールなどの他の形態
の両軸受リールにも本発明を適用できる。 (b) 前記実施形態では、レベルワインド機構を有さ
ない両軸受リールを例示したが、本発明は、レベルワイ
ンド機構を有する両軸受リールにおいても有効である。
【0040】(c) 前記実施形態では、外側面が湾曲
して曲面に構成されたハンドル把手を例に説明したが、
把手軸に回転自在に支持された筒状の支持部と、支持部
の先端に中心が固定された丸棒状の把手部とを有するT
字型のハンドル把手にも本発明を適用できる。 (d) 前記実施形態では、竿取付脚4をスプール15
の糸巻取部(糸巻胴部15a)の中心位置に配置した
が、糸巻形状に影響を与えない程度中心位置よりずれた
略中心位置(中心位置近傍)に配置してもよい。とく
に、リールをハンドルが若干上を向くように傾けた状態
で巻き上げを行う場合には、竿取付脚4を少しハンドル
組立体2側に偏倚させた方が糸巻形状を平坦化できる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、ハンドル組立体のクラ
ンクアームの回転支持部装着部分がハンドル軸装着部分
よりリール本体に近い位置に配置されている。これによ
りハンドル把手の把手部を釣り竿に近づけることができ
る。しかも、スプールの糸巻取部の中心位置からハンド
ル軸と交差する長軸までの距離が100mm以下と従来
に比べて短く設定されているので、レベルワインド機構
の有無に係わらず糸巻取部の中心位置に竿取付部を配置
してもハンドル巻き上げ効率の低下を抑えることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による両軸受リールの斜視
図。
【図2】その断面図。
【図3】その側面図。
【図4】ハンドル把手の断面拡大図。
【図5】ハンドル把手の側面図。
【符号の説明】
1 リール本体 2 ハンドル組立体 4 竿取付部 6 クランクアーム 7 ハンドル把手 8 回転支持部 15 スプール 15a 糸巻胴部 20 回転伝達機構 57 支持部 58 把手部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】釣り竿に装着され、前記釣り竿の長手方向
    と交差する軸回りに釣り糸を巻き取る両軸受リールであ
    って、 前記釣り竿に装着される前後に長い竿取付部を有するリ
    ール本体と、 前記リール本体に回転自在に支持され一端が外方に突出
    するハンドル軸と、 前記ハンドル軸に固定され先端が径方向外方に延びるク
    ランクアームと、前記クランクアームの先端に装着され
    た回転支持部と、前記回転支持部に装着された支持部と
    前記支持部から前記ハンドル軸と交差する長軸方向に延
    びる把手部とを有するハンドル把手とを有し、前記クラ
    ンクアームのハンドル軸装着部分が前記回転支持部装着
    部分より前記リール本体から離反しているハンドル組立
    体と、 糸巻取部を有し、前記リール本体に回転自在に装着され
    たスプールと、 前記ハンドル組立体の回転を前記スプールに伝達するた
    めの回転伝達機構と、を備え、 前記スプールの前記糸巻取部の軸方向の中心から前記ハ
    ンドル把手の把手部の前記長軸までの距離が100mm
    以下である、両軸受リール。
  2. 【請求項2】前記竿取付部は、前記スプールの糸巻取部
    の軸方向の略中心位置に前後に沿って配置されている、
    請求項1に記載の両軸受リール。
  3. 【請求項3】前記釣り糸を前記スプールに均一に巻き付
    けるためのレベルワインド機構をさらに備える、請求項
    1又は2に記載の両軸受リール。
JP17694998A 1998-06-24 1998-06-24 両軸受リール Pending JP2000004730A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17694998A JP2000004730A (ja) 1998-06-24 1998-06-24 両軸受リール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17694998A JP2000004730A (ja) 1998-06-24 1998-06-24 両軸受リール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000004730A true JP2000004730A (ja) 2000-01-11

Family

ID=16022551

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17694998A Pending JP2000004730A (ja) 1998-06-24 1998-06-24 両軸受リール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000004730A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012044967A (ja) * 2010-08-30 2012-03-08 Shimano Inc 両軸受リール
JP2012125156A (ja) * 2010-12-13 2012-07-05 Shimano Inc 両軸受リール及びその設計方法
JP2016174575A (ja) * 2015-03-20 2016-10-06 グローブライド株式会社 両軸受型リール
JP2017192359A (ja) * 2016-04-22 2017-10-26 グローブライド株式会社 魚釣用リール
JP2020000003A (ja) * 2018-06-25 2020-01-09 グローブライド株式会社 魚釣用リール

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012044967A (ja) * 2010-08-30 2012-03-08 Shimano Inc 両軸受リール
JP2012125156A (ja) * 2010-12-13 2012-07-05 Shimano Inc 両軸受リール及びその設計方法
JP2016174575A (ja) * 2015-03-20 2016-10-06 グローブライド株式会社 両軸受型リール
JP2017192359A (ja) * 2016-04-22 2017-10-26 グローブライド株式会社 魚釣用リール
JP2020000003A (ja) * 2018-06-25 2020-01-09 グローブライド株式会社 魚釣用リール

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3961757B2 (ja) 釣り用リールの部品支持構造
JP6412680B2 (ja) 両軸受リール
JP2014155469A5 (ja)
JP2014155469A (ja) スピニングリールの糸係止具及びそれを用いたスピニングリールのスプール
JP2014212739A5 (ja)
JP2000004730A (ja) 両軸受リール
JPH11220985A (ja) 釣り用リールのハンドル把手及びハンドル組立体
JP5956799B2 (ja) 両軸受リール及び両軸受リールのドラグ操作部材
US20100116920A1 (en) Bait Reel For Fishing
JP3884171B2 (ja) 釣り用リールのハンドル組立体
JP2000308443A (ja) 釣り用リールのハンドル組立体
JP6284497B2 (ja) 両軸受型リール
JP3566558B2 (ja) 両軸受リールのリール本体
JP2001128595A (ja) スピニングリール
JP3509537B2 (ja) 両軸受リール
JPH075360U (ja) 魚釣用リ−ルのハンドル
JP2003009735A (ja) 釣り用リールのハンドル組立体
JP3797765B2 (ja) 両軸受リール
JP3940222B2 (ja) 両軸受リールの発音機構及び両軸受リール
JP3745862B2 (ja) スピニングリール
JPH10248454A (ja) 釣り用リールのハンドル
JP3049381U (ja) ロータの逆転防止の解除装置
JP2001128599A (ja) スピニングリール
KR20230084729A (ko) 베이트 캐스팅 릴용 핸들 및 이를 포함하는 베이트 캐스팅 릴
JP4024745B2 (ja) 魚釣用スピニングリ−ル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050610

A977 Report on retrieval

Effective date: 20070119

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20070130

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070529